離婚してシングルマザーになった時、頼れる場所があるとすれば「実家」ですよね。実際に離婚後自分の親と生活をする母子は多くいます。
私も離婚当時はその1人でした。でも実家暮らしだと児童扶養手当の支給が受けられないという話もよくあります。実際はどうなのでしょうか。
これから児童扶養手当を申請する方へ、実際の私の体験をもとにお話しします。
児童扶養手当とは?
児童扶養手当とは母子家庭が受けることのできる手当のひとつです。
児童扶養手当の支給対象者
支給対象者は18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある児童を監護する母親(監護かつ生計を同じくする父または祖父母)など養育する者です。(※子どもに障害がある場合は20歳まで)簡単に言えば、0歳の赤ちゃんから高校卒業するまでの子どもを育てる人が対象となります。
児童扶養手当の支給サイクル
児童扶養手当が支給されるサイクルは、奇数月に年間6回支払われます。(1月・3月・5月・7月・9月・11月)
児童扶養手当の支給額
児童扶養手当の支給金額は子どもの人数や所得によって異なり、全部支給、あるいは一部支給となります。
2019年度では、児童1人の場合は全部支給で42,910円、一部支給では42,900円~10,120円となっています。(※詳しい金額や算出方法は厚生労働省のデータを参照してみてください)
母子家庭が実家に同居していると児童扶養手当は支給されにくい?
結論から言うと、実家暮らしの場合児童扶養手当は支給されにくいです。
当時の私のはなし
当時の私の場合、離婚成立後子どもと2人で実家に同居。実家には単身赴任中の父と母、兄弟3人の家族がいました。同居という形ですが、世帯としては分けていたので私は世帯主でした。家族のうち収入があったのは父、兄、私の3人。離婚当時の私は大学4年生でアルバイトで月10万~15万円の収入でした。
通常であればこの収入での手当支給額は満額(月4万円程度)になるはずでしたが、役所からは「支給対象外」との回答でした。
支給対象外となった理由としては、世帯や生計が別であっても実家に住んでいる限りは支給の対象にならない。支給金額の算出は同居している人のうち一番高い収入で行われるため…という事でした。
なぜ生計が別であっても支給対象外なのか?
当時役所に確認した内容では、生計が別であっても同じ屋根の下生活している以上は「助けてもらえるだろう」という考えとの事でした。
確かに私の実家の場合は、働き手が3人もいて、子どもを預けたり面倒をみてもらえる環境もありました。もちろん金銭的な援助を受けているわけではありませんでしたが、実家で食事をする場合食費も浮いたりしますよね。そういった点も考慮されるようです。
お住まいの市町村によっても異なるようなので、役所に相談してみると良いと思います◎
どうすれば実家の恩恵を受けながら児童扶養手当を受給できるか。
そんな時の対処法はこちら!
- 二世帯住宅として生活する
- 実家の近くに家を借りる
- 役所の担当者に事情を話し頼み込む
二世帯住宅として生活する
実家暮らしであっても例外として児童扶養手当を受給できることもあります。それは完全に二世帯として家計が分かれている証拠がある時です。
そもそも家の構造が二世帯住宅用であったり、電気・ガス・水道等のメーターが別で付いており支払いが別である場合には認められるケースも多いようです。第三者から見てはっきり分かれていることがわかるという点が重要になります。
実家の近くに家を借りる
実家の近くに家を借り、実家の助けを受けつつ手当を受給する方法です。当時の私はこの方法を選択しました。
完全に世帯も家計も分離することで児童扶養手当の受給ができるとともに、子どもの事で困ったときには実家の皆さんよろしくね、というスタイルです。
実は実家に同居となる場合、児童扶養手当が受けられないと同時に、保育園の保育料についても高額になる可能性があります。実際に私の場合には、実家の一番高い収入の人(=父)の年収に応じた保育料が算出されてしまいました。本来収入だけ考慮されるのであれば児童扶養手当満額支給の私が、高額の保育料を払えるわけがありません。自分で家賃を払った方が保育料より安かった為、この選択に至りました。
役所の担当者に事情を話し頼み込む
こんな方法?!と思われるかもしれませんが、役所の方も人間です。「こんな事情があってどうしても実家で同居しないと生活が成り立たないんだ」ということをしっかりと伝え、相談してみるのも手です。
子どもを育てていく上でより良い環境に置けるように、前向きに考えてみましょう。
最後に
シングルマザーにとって児童扶養手当は大事な収入源の1つです。
私は児童扶養手当の申請に行ったとき、少し後ろめたいような複雑な気持ちがありました。そんな時、担当の役所の方に「もらえるもんはもらっておいたらいいのよ!」と笑顔で言ってもらった事が印象に残っています。
シングルマザーの第一歩を歩み出す皆さんにとって、児童扶養手当はきっと助けになると思います。子どもと自分が健康かつ幸せに過ごせるよう、有意義に使えると良いですね。
1つだけ、当時の私に伝えておけるとしたら…
当時はそんな余裕は無かったんですけどね♪